少女マンガをバカみたいに読みふけってしまいました。そんな言葉じゃ足りないかも、没頭、万葉の時代に浸りきっていました( ;∀;)

里中満智子先生の「天上の虹」です。

天上の虹

「天智天皇が父、天武天皇が夫、父と夫から律令国家を目指した国づくりを引き継ぎ成し遂げた飛鳥時代の女帝持統天皇の一生」の「少女マンガ」ですが、少女マンガと侮るなかれ、すごい作品だと思います。あとがきによると、連載開始当初は少女マンガっぽく描いていたものの、40代50代のファン層が増え歴史観を熱心に述べるお便りが多くなり「自分なりの歴史解釈を本気で描こう」と方針転換、「最初から少女マンガの枠を気にせず描けばよかった」と後悔したそうです。

日本書紀に記されている「事実」と万葉集に残されている歌からの作者自身の解釈と「こうであったかもしれない」との想像を織り交ぜつつの壮大なスケールの創作。里中満智子先生のマンガは子どものころからたくさん読んできて好きな作品はいくつもありますが、この「天上の虹」は本当にすごい想像力、解釈、才能だな~と感心感動して読み終わりました。

大化の改新から始まる史実のストーリー展開、これと並行して展開する少女マンガ要素としてのストーリーは、天智天皇が中大兄皇子、天武天皇が大海人皇子の若きころから始まって2人を主軸とした姻戚関係、叔父と姪、異母兄弟に異母姉妹、え?実の兄妹でも!?・・・(@_@) いや~~~もうわけわからなくなる狭い繋がりの中での恋愛悲恋不倫の愛憎劇ですわ。

読み応えあり過ぎてくたくたです(笑)
ほぼ全員美男美女です。チョイ役じゃなく、けっこう登場するのにイケメンじゃないのは川島皇子と藤原不比等くらいよ、本当に2人だけ。なぜだろう?史実には忠実にというモットーだからこの2人だけイケメンじゃないという確たる記述があったのだろうか??(なんてくだらないことを思ってしまったほどにほぼ全員イケメンで、イケメンじゃないと珍しくて逆に顔をしっかり覚えるw)

このマンガは完了まで32年だったんですね。
実はこれ、妹がコミックスになったときから買い続けていて、私も借りて読んでいたのです。ところが途中で連載雑誌がなくなって書き下ろしとなったころから妹に「いつ終わるかわからなくなっちゃったから全巻そろったところで買うことにした」と聞き、楽しみに読んでいたものでしたが、そのままず~~~~っと長い間妹も私も忘れていたものでした。忘れていて良かったかも、なかなか進まず完了しなかったようだから。忘れず待っていたらまだかまだかと大変だったでしょう。連載開始が1983年で、新しく買い直した全巻シリーズの最終巻によると完了は2015年でした。

読むのを中断した時から30年後にやっと読了でした。そういえば、妹は「ガラスの仮面」もずっと買い続けていますし私も借りて読んでいましたが、あれはどうなった??紅天女は完成したの??

それにしても歴史漫画って面白いですね!
私が1番好きな漫画家山岸凉子先生の「日出処の天子」は歴史漫画の中でも有名ですよね。
今回の「天上の虹」は中大兄皇子が蘇我入鹿を殺すところから始まりますが、「日出処の天子」は入鹿の父蘇我蝦夷と厩戸皇子のお話。

これも懐かしく妹に全巻借りました。コミックスの種類が違いますね。連載途中で何かあったのかな??読んだのはかなり昔ですが、ストーリー、出来事いろいろ、ちゃんと覚えています。読む端から忘れるいつもの私はなんなんだ??

日出処の天子