50歳からのバレエ・1

乗り越えないといけない壁、できなさ過ぎて恥ずかしい、自分でもあまりに酷過ぎじゃない?と思うほどのこんな事態になぜなってしまうのか。

それは、

1.ちゃんとしたバレエをするには日常生活では絶対そんなことしないよ!
というような身体の動かし方が必要で、身体改造といえるほどのそれは子どものころから毎日毎日鍛錬してきて身につくもの、50を過ぎてからじゃまず無理だから。

2.フロアに出て一連の流れの動きをやる(これをセンターレッスンといいます)にも、
あれこれ省略して(脚を大きく開いて高くジャンプ、の太字の部分を省略とか)自分のできる範囲でやればいいのだけれど、それすら「バレエらしく見えるように」するのが超難しいから。

1については
前後左右の180度開脚はできるのが前提で(開脚だけでなく背中や腕の柔らかさなど身体全部ではありますが)股関節と太ももを回して両足を外側に180度開いて立つことが基本。
踊るとなると股関節と太ももを外側に回した状態を保って片足で(しかもつま先立ちで)立ったり、ジャンプしたりするわけで、、、

バレエ
キレイに開脚した形を保ってつま先立ちしたり
ジャンプしたり

50過ぎてからそんなことできないですよ~~

当たり前ですが、フィットネスクラブの初級の大人バレエでこういう理想形を目指すことはありませんので
自分ができる範囲でやればいいんですが(それが2)、
この2だってぜんぜんできないのです。できないというか、バレエにならないのです。

ではこれくらいなら?立ってるだけなら?
脚も高く上げないポーズなら?

立つだけなら、片足でも脚を高く上げないなら、
それならなんとかできるのでは??と思うのですが、これがまたできない💦

バレエじゃないやり方でなら、このくらいのポーズはできます。

バレエのやり方=「股関節&太ももを外側に回した状態を保ったまま」となると
ただ立ってるだけでも大変、もちろん180度なんて開かないけど、90度くらいでも動き始めるとさらに大変、動きが速く複雑になってくると足先がどんどんまっすぐ前向きになってきちゃう、こうなるともうバレエではない、、、、

50歳以上の人がほとんどのゆる~い大人バレエでも
「自分でできる範囲でいいから、アンディオール(外側に股関節と太ももを開く)はきちんとしてくださいね」とこれだけは先生に注意されます。

180度でなんて論外、90度でも、45度だとしても、そんな状態の脚で歩いたことなんてないので、
歩くだけでもと~~ってもヘンテコでめげる、ましてやそれで踊る、、、
いやいやいや、これはあまりに変でしょう!と鏡の中の自分にビックリ💦となるんです。

あまりに酷いので最初はせめて、センターレッスンの出だしのポーズ、これは静止のポーズなのでこれだけでも!と、動くのをあきらめて静止ポーズからがんばりましたよ。

出だしの立ってるポーズ、子どものしか見つからない

ただ立つだけだって両足180度外側(アンディオール)

この写真の女の子の前に出している足先が外側を向いているのがわかりやすいですよね、
これ、足首や膝を外側にひねってこうするのは絶対ダメなんです、それをするとケガの元。
あくまでも股関節と太ももを外側に回してこのカタチに持っていくんです。
後ろに出している脚もそうなっています。

さらに、大人から始めてなかなかできないことが「つま先を伸ばすこと」

つま先なんて簡単に伸ばせると思うじゃないですか、
ところがこれが本当に難しいんです。
で、アンディオールと同じく、つま先がちゃんと伸びている足先じゃないとバレエに見えないんですよ。

床から足が離れたときはすべて「つま先が伸びている状態」じゃないといけないのに、
足の甲も足首も硬いからなかなかそれができない。
がんばって足首と甲を伸ばそうとすると足指が曲がってしまったり。(足指も伸ばさないとダメ)
自分の足先なのにぜんぜん思うとおりになってくれない💦

こういう足先のこと。
甲をこんなにしならせるのが無理なのは当然としても、
せめてまっすぐくらいにはしないとバレエに見えない

おかしな脚でよたよた踊っていると、よたよたしていること自体は注意されませんが、内股になったとたん注意が来ますし、つま先も伸ばすように言われます。

ということで、ほかにも上体を常に引き上げておくこととか、腕のポーズ、肘が落ちないようにするとか、脚以外にも様々な無理難題(?!)があって「ぜんっぜんできない!まったくバレエに見えないよ~~」となるわけですが、

あくまでも理想形は理想形として「本当はこうなのだ」というのをわかった上で、自分のできる範囲でやっていけばいいのです。

初めての時はみんなそんなもん、
アンディオールも90度程度、動いている間は30度(笑)くらいになっちゃったとしても、内股じゃないからいいのよ!くらいの気持ちで、
足先も静止のポーズの時だけは意識してぐぐっと伸ばすくらいでやればいいと思います。
趣味としての大人バレエのしかも初級クラスですから、それでぜんぜんかまわないんです、周りだってそういう雰囲気です。

そして続けていると徐々に、少~しずつでもできるように(マシに?)なっていきます。
こうなってきてからがとっても楽しいんです!

完成形のポーズでできている人など一人もいないので、そういうことも何度か出て慣れて行けばすぐわかりますので、「自分だけ桁違いにできていない」という悩みも最初の数回を耐えれば大丈夫なんです。

だから、最初で嫌気がさす気持ちもよ~くわかりますが、1か月も我慢しないで辞めてしまうのはもったいないなぁ~と思うんです。

ですが、慣れて行くための、レッスンに出てセンターレッスンに参加するときの問題がまだあるのでした。