少し前までは、認知症になってしまったら、日々進行していく、それを止める術はない、というのが常識だったと思います。
でも今は認知症の進行を遅らせる、緩やかにできる薬ができているので、母もその薬を処方されています。
最新の薬では、進行を遅らせたり緩和させる薬だけでなく、「原因物質を除去する薬」まで開発されているそうで、医学の進歩ってすごいなぁとありがたい思いです。
で、その薬の効果のほどは?
母の場合は、幸いなことにとても効果ある状態といえます。
しっかりしてきて、週末に母の家に行って会話するとき、先週した話を覚えていることが増えてきています。進行が緩やかになったというより、少し元に戻った感じもしますからすごいです。
精神科専門病院に連れて行こうと決心した直前ころの母は、1週間前どころか、今まで話していたことも忘れたりしていましたから。
そのほかで良くなってきたと感じるのは、ちょっとのことでしょっちゅう電話をかけてくること。
「○○っていつだった?」という予定の確認の電話です。
それがいつかを覚えていられない、どこにメモしたかわからなくなってしまった、というのは以前のままですが、「何かの予定があったこと」は覚えていられて、それを「忘れてしまったから確認しないと」と思って電話をかけてくるので、かなり良くなっていると思えます。以前はすべてをすっかり忘れ果てていたわけなので。
母の場合は病院に行ったのが早めだったことで、まだMCI~初期と診断されたこともあるかとは思いますが。
本人も自信がついたのか、だいぶ気力を取り戻していて、老人会の日帰り旅行に参加するそうです。
そして、
新しいバッグを買っていました!!
91歳でもおさまらない買い物欲&おしゃれ魂、これぞ、元の母ですわ。
もともとの性格も取り戻しており(これは、うれしくない)、「私はやっぱり認知症じゃないわよ、朝の散歩で会うお友達にも、ボランティアのお友達にも、おかしいとか変とか言われていないもの。」と強気で言います。
お母さん、この人認知症になりかけているんじゃないかしら?ちょっと言動があやしいなと思う知り合いに、しかもその人はおかしな言動をしていたことは全く覚えていない、そんな人が正常なときに「あなた、この前とても変だったわよ、覚えていないの?認知症じゃないの」って言う?
そう言ったら「そんな失礼なこと言うわけないじゃない!!」と気色ばんでいました。
自分のことに置き換えて考えられないのは、認知症だからか?もともとの高飛車な性格ゆえか?(^^;
良くも悪くも少し戻った感のある母、認知症の進行そのものは止められなくても、その進行がだいぶ緩やかになることは実感しています。
思えばしっかりしていて注意力もある母が、もの忘れがひどくなってきたとき、妹と私は「もう80代後半だもんね、しかたないよね。」と気にしていませんでした。そして90歳になったときは90代という高齢をいちいち意識していました。「90代にしては元気なほうじゃない。」「90代なんだからこの程度の物忘れやぼんやりは当たり前だよね。」と。
認知症の治療薬ができ、さらに新薬も開発されている今の時代は、以前の本人と比べてもの忘れが増えてきた、ちょっとおかしいなと思えるくらいの早めに受診するのがいいのかもしれません。母の場合はギリギリMCIから初期の段階で受診できた、間に合ったんだと思っています。