実際はムリですけど(笑)
読んでいるとなんだか自分にも俳句が作れそうな気になります。

三田完「草の花」
「俳風三麗花」の続編です。

草の花


「俳風三麗花」をとても興味深く面白く読み、勧めてくれた妹から続編もあると聞いて早速図書館で借りて読みました。「俳風三麗花」は昭和7年から2年間の主人公の女性3人それぞれの生き方と思いのこもった俳句作りを中心とした物語で、句会の進め方や昭和初期の東京の様子なども興味深く読みましたが、続編の「草の花」は昭和10年から終戦後までの物語。

舞台が満州、大連だったり戦前戦中戦後を通しての話で、年月も10年以上なので主人公の女性3人の境遇もガラッと変わり、さらに川島芳子、甘粕正彦、満州国皇帝、永井荷風といった実在の人物が主人公たちと関わってきます。「俳風三麗花」よりお話のスケールが大きくなりますが、句会の様子、俳句作りについてや洒脱さは変わらずなので、今回も楽しく読みました。季語も知らない言葉が多くて興味深いです。

主人公たちが思いついた句を書き留め「まだ甘い」「もう少し練りたい」と修正していく過程を読んでいると、なんだか自分も作れそうな気になります(笑)実際には想像力、ひらめき、観察眼、言葉を組み合わせるセンス、などなど・・・どれもなくて季題を見ても何も思い浮かばないんですが・・・💦

だいぶ前ですが、友人から「すごく面白いから」と勧められて見たTV番組「プレバト」もとても面白かったです。芸能人が作った俳句を夏井いつき先生が言葉を置き換えたり直したりしていくとたちまち洗練されていき「おお!確かに!すごい」と感心して見ていました。

でも、自分がやるとなると、先生になおしてもらううちに言葉の選び方や組み合わせなどは上達していきそうですが、想像力やひらめきなどはなかなか身につけるのは難しそうです。

本のタイトル「草の花」は秋の季語で秋に咲く草々の花のこと。儚い風情があって俳句作りには向いていそう。今うちに生けているのはスーパーの見切り品コーナーで選って買ってきた花束2つの寄せ集めです。この花を見ながら初夏の句を何かと言われても、何も思いつきませんw想像力豊かでパッと句にしたい言葉が浮かぶってすごいですね。素敵な趣味だと思います。