娘の結婚と新居への引っ越しからだいぶたってしまいましたが、やっと88歳と高齢の母を一緒に連れて行くことができました。
主人に車で送迎してもらい、妹も一緒に4人で押しかける形で(笑)

母は年齢にしてはしっかりしている方だとは思います。でも88歳ともなれば頭の方は言葉が出るのも年々遅くなってきているし同じ話を何度もするし、身体のほうは頭以上にあちこち衰えて中でも歩行がかなり危うい。坂の上り下りは困難だし早く歩くことも無理。

郊外の母の家から都心の娘の家まで、さほど遠いわけでもありませんから80歳くらいまでの母だったら電車で1人で行けたと思います。実際そのくらいの年齢まではお出かけ好きな母は私と妹よりもよっぽど頻繁に都心に出かけていましたし。

でも80歳を超えてから体力的にも衰え、膝も悪くなり、85歳を過ぎたあたりからガクッと衰えてきました。家の近所はまだ1人で不自由なくあちこち行けるんですが、電車に乗って混雑する都心への外出は難しくなってきています。本人は混んでいるわけでもない各駅停車で座っているだけだから大丈夫と言いますが、問題は電車内のそこではない!

大都会のスクランブル交差点なんか青のうちになんぞ絶対渡り切れません。都心の大混雑の中、歩きスマホで突進してくる(ように見えるよ、ほんと)人だらけの中でモタモタしていてぶつかられて転びでもしたら大変です。

普段の近所での歩行に関しては、杖をついて歩けばだいぶ楽になるんじゃないかと思うんですが、断固として拒否、というか、拒否していると思われないようにあーでもないこーでもないと小憎らしいほどに難癖をつけて絶対に使わないのが困りものです。妹と2人で「ジムに来ている同年代の人たちは杖をついて来ている人がとても多いじゃない。お母さんも使ってみたら」と何度勧めてもダメです。理由は「年寄りみたいに見えるから」

いや、あなたは「年寄りみたい」じゃなくて「立派な年寄り」なの!
誰がどこからどう見ても杖なんかついてなくても「年寄りにしか見えない」のよ!!
娘の私がもう還暦超えていて「年寄り」なのよ!!!

と、こんなことをわめいたとて烈火のごとく怒るだけ。いや、母も年寄りになって若いころよりだいぶパワーダウンしたので昔のようにヒステリックに怒りまくることはしないでしょうが、非常に不機嫌になることは間違いない。そうなると私も妹も非常に不愉快で険悪になるので言えません。で、よたよたしながら、悪い膝をかばいながらも杖はつかずに歩く。年寄りが頑張り過ぎるのは逆に身体に悪いんじゃないでしょうか。この頑固さと訳わからんプライドは年寄りあるあるなのか??

と、こんな感じの母なので都心ド真ん中の娘の新居へ行くには車での送迎一択でした。主人が車で送り迎えしてくれてありがたかったです。娘たちとは違い孫たちにたいしては「ひたすら優しくて物分かりの良いおばあちゃま」である母。可愛い孫娘の新居を訪ねることができ、娘と楽しくおしゃべりしてとても喜んでいました。老いた母のそんな姿を見ると「連れて来ることができてよかったなぁ」とやっぱり思うのでした。