母の大のお気に入りの時代小説のシリーズを、妹が借りて読んだら夢中、2人して大好きな本だと大絶賛、2人して新刊が出たと喜んでいるので、これは私も読まねばと今までの本をまとめて借りて持ち帰りました。

読み始めたら面白くて止まらない。
1日で4巻、2日で全部読んでしまいました。さらに最近出たという新刊も貸してもらうつもりです。

柴田よしき「お勝手のあん」

品川宿の老舗宿屋「紅屋」を営む吉次郎は、二年ぶりの長旅から、見知らぬ女童を連れ帰ってきた。
吉次郎は、女童・おやすの類まれな嗅覚の才に気づき、「紅屋」のお勝手女中見習いとして引き取ることに──。
拾って貰った幸運をかみしめ、ゆるされるなら一生ここにいたいと、懸命に働くおやす。
研究熱心な料理人・政一と、厳しくとも優しい女中頭・おしげのもと、
年下の奉公人・勘平、「百足屋」のお嬢さま・お小夜とともに日々を過ごすなかで、
人間として、女性として、料理人として成長していく。
柴田よしき、初の時代小説シリーズ第一弾!

内容紹介(出版社より)

江戸末期、奉公人のまっとうな心根、まじめな仕事ぶり、暮らしぶりが生き生きと描かれていて、主人公のおやすを始め回りの登場人物がみな働き者で温かく優しい。読んでいて清々しい気持ちになる小説です。江戸の大火、大地震、そして洪水。何もかも失う人々とそこからたくましく立ち上がる様子。心温まる、そして前向きで忍耐強い人々の小説を読んでいる時は心地良く落ち着くひとときです。

歴史上の重要人物がそうとわからず、おやすと少しだけ縁ある形で出てきたりします。最初から分かる場合もあればしばらく読んで「え!この人は!」と気付く場合もありで、おやすはその人がどういう人か知らずに別れる一期一会の楽しいしかけです。

料理が自慢の旅籠が舞台で、料理の才能あるお勝手女中として働くおやすの日々なので、お料理の描写が多くて料理本を読むのが趣味(読むのが!せっせと作るわけではないのです)の私にはそこも嬉しい小説です。

それにしても昔の料理のなんと大変なことよ。
早朝、井戸から水を汲むところからですから。
今のキッチンとは比べ物にならないような台所で1つ1つ丁寧に心を込め工夫して作って行くお料理、後片付けはさらに大変。
現代の何もかも行き届いたキッチンで料理が面倒だなんて言って罰が当たりそうです(^^;

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