妹が貸してくれたミステリー4冊です。どれも読み易く面白かったです。
【教誨】柚月裕子
自分の娘と近所の幼い幼女の2人を殺害した死刑囚の女性と、彼女の遠縁の女性、2人の行動と心情が交互に綴られるストーリー展開です。
これはちょっと、、、切ないというか辛い。やりきれないお話でした( ;∀;)
「呪いの言葉」というのはあると思います。そう思い込まされること、自分で決めつけてしまうこと、多かれ少なかれ親の躾や言われ続ける言葉の影響でそういう経験のある人は多いんじゃないと思いますが・・・死刑囚の主人公の人生が悲しく辛いし閉塞感も凄まじい。
【#真相をお話しします】結城真一郎
どんでん返しの短編集です。
短くまとまって軽くスイスイ読めますがどれもけっこう怖いです。怖いというかどこにでもある普通の人々、日常の設定なので読後感うすら寒い感じ(^^;
面白かったです。コミック版もありますが、個人的にはコミックでも面白く読めるタイプのお話ばかりではないかなと思いました。
【雷神】道尾秀介
30年前の家族の死とその真相に迫るミステリー。読みごたえがあり面白かったです。
道尾秀介さんの小説は「カラスの親指」がとても面白かった!という記憶があったので妹が持って来てくれた時「道尾秀介、面白いよね、久しぶりだから楽しみ!」と喜んで借りていそいそと読んだんですが、実は「カラスの親指」がどんな話だったのか全く思い出せないんですよね~~(-_-;) でも、ということは「カラスの親指」を読めばまた前回同様に「面白かった!」と楽しめるということですね、、、いいんだか悪いんだか(^^;
【わたしが消える】佐野広美
第66回江戸川乱歩賞受賞。
介護施設の前に置き去りにされた認知症の老人の過去を、認知症初期と診断された元刑事が過去をたどり調べて行くミステリー。
警察組織と特殊な設定はさすがに突飛な感がありましたが、自分のこともわからなくなった老人の過去と真相が掘り起こされて行く過程は読み応えあり面白かったです。主人公の元刑事が認知症の発症を自覚し自分の行く末を考えるその心情は胸に迫るものがありました。