2023年の大賞受賞作は凪良ゆうさんの「汝、星のごとく」。

こちらは読んでおり、2020年にも大賞を受賞していてそちらも読んでいます。
文句なしに面白いと思いました。でもどちらも「生きづらさ」に焦点を当てていて、読んでいてどうにもならないもどかしさも主人公と一緒に感じつつ読むことになり非常に重いです。
本屋大賞の本を読みました

今回読んだのは2023年のノミネート作品。
町田その子さんの「宙ごはん」
妹がkindle Unlimitedに入っているので読んでみたらすごく面白かったのでおススメ!と教えてくれたのでダウンロードして読みました。

凪良ゆうさんの受賞作もそうなんですが、こちらも「(子供からしたら)どうしようもない母親」がたくさん出てくるんですよね(^^;
凪良ゆうさんの作品は2作品しか読んでいませんが、読んでいるこちらもとても苦しく辛くなるお話でした。「宙ごはん」も冒頭からのクセのある母親の描写から同じ感じかなと思いましたが、読み進むにつれどんどん温かい気持ちになるお話でした。最後の方は何度も泣いてしまいました。年寄りになると涙もろくなるそうですが、私はまさにそれだと思います(^^;

読後感の良い心温まるお話を読みたい時におススメです。

町田その子さんは今回初めて読みましたが、「宙ごはん」が良かったので、と妹が早速買ってきた他の作品を貸してくれました。

「52ヘルツのクジラだち」は題名は知っていました。
2021年の本屋大賞だったんですね、なので知ってはいましたが読んではいませんでした。
今更ですが「宙ごはん」がとても良かったので読むのが楽しみです。

本屋大賞やノミネート作品は読むと面白い!と思い、他の作品も読みたくなりますが凪良ゆうさんの作品も、今回読んだ「宙ごはん」でも、いわゆるごくごく普通の母親というのでなく、今で言う「毒親」というんでしょうか、そういう親の登場率が高いなと感じます。

私は良く言えば(?)エキセントリック?
感情のままに生きている女性とか、奇矯な行動で回りを振り回す女性とか、芝居がかった女性とか、そういうタイプの女性が非常に苦手で(同性でそういう女性が好き、ぜひとも友達になりたいという人は少ないんじゃないかと思うけど)、たとえ小説であってもそういう描写を読むだけで辟易としてしまい、そういうのが主人公だったら最後まで読むということはまずありえないんですが・・・

最近「そういうタイプの母親」に振り回される子供の話を読んだり観たりしています。なんだろう?虐待をテーマにしているものもすごく増えていると思いますが、虐待とまでは世間からは認知されない程度の、でも子供からしたら「もう少しマトモな親がよかった!」と叫びたくなるような、そんな母親たち。

自分も娘の母親で決してカンペキな母ではないしダメなところもたくさんだし、こちらは良かれと思ってしたことが子供からははた迷惑以外の何物でもないことも多いと思うし、「何が普通」となると「これがこうだ」と言えない難しさがありますが・・・

そういうストーリーが増えている、受けている、賞を取る、様々な家の事情というものが昔よりオープンになってきた時代、親子関係、特に母親との関係に悩む人、悩んできた人はとても多く(小説ほどの特異さはないにしても私と妹も母との関係では愚痴を言いたいことも多いですし)共感性が高いということなのかも。

先週末まで主人が出張中だったのでNetflixで普段主人と一緒に観る時は観ないタイプの映画も観たのですが、原作が面白かったのでと選んだのがこれまた「母親」がテーマので重かった(自分で選んで観たんだけど(^^;) なので「宙ごはん」の温かい読後感がより心地良かったです。