妹が買った本を借りて読みました。
凪良ゆうさんの本屋大賞受賞作「汝、星のごとく」です。

この前にも妹から凪良ゆうさんの同じく2020年本屋大賞受賞作の「流浪の月」を借りて読んでいます。受賞したばかりでまた大賞、すごいですよね。「流浪の月」は妹がブックオフで本屋大賞受賞作ということで興味を持って買った本でした。それまで妹も私も凪良ゆうさんという作家さんは読んだことがありませんでした。

「流浪の月」がすごく面白く、妹とこの人のはまた読んでみたいねと言っていたところ、今回も受賞。妹は図書館で順番待ちなんてとてもできない!と本屋へ走って買ってしまったそうです。私は図書館の順番待ちをすることもなく、ブックオフでお値段下がるまで待つこともなく、得しました(笑)

「流浪の月」はとても切ない話でした。解決策のないもどかしさに心が痛くなるような話でしたが、読後感は悪くなくすごい表現力の作家さんだな~と思いました。(本屋大賞 受賞作を続けて読む

今回も物語の世界観に引き込まれて一気読みでした。
瀬戸内海の小さな島が舞台で、何か事が起これば島中に知れ渡る狭い社会。島の同じ高校の同級生で恋人同士の男女の30代前半までの15年ほどの物語です。家の実情はもちろん、恋愛関係、不倫などが友人知人親戚、すべて周り中に知れ渡ることになる、そんな狭い島の生活。それに加えて主人公の男女ともに、自分では何もできない、子どもに依存しまくる母親でがんじがらめ。最初から最後まですごい閉塞感。

今何かと問題になってきているヤングケアラーの問題を考えさせられます。子どもはどこまで親の面倒をみないといけないのか?子どもは自分の人生を犠牲にしてまで親のことを全て引き受けることはないんだという正論と、でもだからといって何もかもほっぽって逃げ出して自分のやりたいように生きて良いのかと苦しむ当事者の心の問題。

帯にある「わたしは愛する男のために人生を誤りたい」
一言で言えばこのような話です。

私個人の感想は、「流浪の月」のほうが面白かったです。というか、「流浪の月」のほうが好きです。どちらも「しんどい人生」で読んでいて切ない話なのは同じなんですが。

でも「汝、星のごとく」のほうが好きという人も多そうだなとも思います。