シェトランド諸島が舞台の海外ミステリー。春夏秋冬それぞれの季節と人間関係の物語の「四重奏」シリーズがとても面白く、四季4作、文庫本で揃えて読みましたが、最終章で「えーーっ!!!」と思わず心の中で叫んでしまった物語のラスト。
もちろん、ミステリーそのものは解決しましたけど、そっちより物語の展開のほうが気になり、結局また買って読みました、新たな幕開けの「水の葬送」(「えーーっ!」と心の中で叫んでしまったラスト

今回もとても面白かったです。
なにより、海外ミステリーは私の場合個人的に非常に読みにくいなぁ・・と続かないものもあるのですが(翻訳との相性かも)アン・クリーヴスのシリーズは文章がとても読み易く、物語そのものも人口2万ほどと言われる閉鎖的な狭い島が舞台なためか、人物関係も込み入っておらず、登場人物の名前も北欧ミステリーのジャンルの中ではイギリスなので簡単(アーなんとかドリなんとか、なんてことにはなりません笑)

シェトランド四重奏では、イギリスの遥か北に位置するシェトランド諸島の大自然と生き物を感じる背景で、バイキングを称える古来よりの伝統的行事、火祭りの描写などもありましたが、今回は同じ島でも舞台が工業地帯。中心になる場所がそびえたつ石油ターミナルとタンカー係留の港湾。石油タンクだの巨大変電所とか、読み進む時に見える風景が、四重奏ののどかな羊とか海鳥などと真逆( ;∀;)シェトランドの主要産業は石油と再生可能エネルギーなんですね。とにかく同じ島が舞台でも雰囲気はガラッとと変わります。

でも、ミステリーとしてはとにかく犯人がわからない、最後のほうまでわからないんですよね。(これに関しては私だけかもしれませんが💦)毎回よくできていて楽しめます。

で、この後もまだまだありましたわ。
シェトランド諸島四重奏という4作で終わりのミステリーかと思って読み始めたんですが、1番最初の「大鴉の啼く冬」の初版が2007年でした。けっこう古かったのね( ;∀;)次々と文庫であるわけだ。

今回の「水の葬送」から「ジミー・ペレス警部シリーズ」ということであと3作、「空の現像」「地の告発」「炎の爪痕」が文庫で出ていますので、全部読もうと思います。あと3作読めると思うと楽しみです。