小説やドラマの中ではけっこうよくあることでも、私には絶対できないことがあります。
ミシェル・ビュッシの「彼女のいない飛行機」を読みました。
分厚い本ですが登場人物は少なく、混乱する要素もないのであっという間に読み終わります。
面白くてどんどん読めます。
私は「黒い睡蓮」のほうが面白かったですが、
話の系統も違うしミステリー要素も違うから好みの問題で、黒い睡蓮のほうが私にとっては好みのミステリーだったと言ったほうがいいかも。
先が知りたくてどんどん読み進めるのでおススメではあります。
ただ、Amazonなどのレビューでも触れている人もいますが、「探偵の日記」が焦らし過ぎ、というのは私も同感。
物語の核となる真実へ近づく過程が書かれた探偵の日記。
その日記を主人公の1人が読み進めながら行動し、物語が核心へと近づいて行くストーリー展開。
「探偵の日記」というのは言わば「仕事の報告書」なので調査結果とその根拠を淡々と記していけばすぐじゃないかと思ってしまう。
抒情的なことをくどくど書いてるから(それも2つの家庭への探偵の思い入れと関わり方として重要ではあるけれど)レビューでも「焦らし過ぎ」と書かれているのかと。
そして、私が読みながらいちいち思ったこと。
小説やドラマでは本当によくあることで、でも私には絶対できないこと。
それは今核心に近づける日記なり記録なりを読んでいるのに途中でやめて何らかの行動をすること。
主人公が探偵の日記を読み進めながら、人に会いに行ったりあちこち移動するんだけど・・・
まずは全部読んでからにしたら!
よく日記読むの途中でやめられるわね!!!
私だったらそういうものを読み始めたら、絶対最後まで一気読みしてからにしますけど。
途中でやめて他の行動をするなんてしないです、トイレ以外は。
落ち着いて最後まで読んでから行きなさいよ、ほら~~だからそういう目に合うのよ・・と言いたくなっちゃって・・
何かを読むのではなく、重要な話を聞いている最中、何か核心に触れることをこれから聞く、というときに邪魔が入って・・って展開もドラマや小説ではよくありますが、私だったら邪魔が入って中断したら、そのままなんて絶対しないです。しつこく「さっきの話、あの後何というつもりだったの?」って聞きます。聞かずに済ませ先に進む展開が多くて気になる。(そうじゃないとミステリーにならないからだけど)
似た様なこととして、例えばプレゼントの包み、包装した小箱、封のしてある手紙等をもらって、開けないまま、見ないまま、読まないまま、海に投げたり暖炉にくべたり破り捨てたりといった展開、
ドラマや小説にけっこうあったりしますが、こういうのも私は絶対ムリ。
捨てるにしても絶対見てから捨てる。
もう別れた恋人からとか、未練がないからとかそういう理由でロマンチックにそのまま海に捨てたりといった展開もあったりしますが、それでも私はムリ!
そういう人からだったら余計見るわ、いったいどういうつもりで何をくれたのか気になる。
まぁ、私のような性格のやつが1人でもいたらロマンチックな物語もミステリーも成り立たなくなっちゃうわけですが。
プレゼントを開かずに海に捨てる、なんて展開、これはそんなものくれた人いなかったから、ヒロイン気分の一人芝居もする機会はなかったけど。