妹とは本の話の系統の好みは同じ。どんなジャンルでもたいてい同じなのでお互い読んで自分が面白いと思った本は必ず紹介し合ったり、買った本なら必ず貸し借りしています。ミステリーは2人とも国内もの海外もの両方好きなジャンルですが、「どんでん返しミステリー」は特に大好きです。

面白かったどんでん返しミステリーとして妹が「どんでん返しといえば最後の最後、ラストであっと驚くことになるわけだけど、それが本当にラストもラスト、最後の1行で本当にすごいと思ったのが荻原浩の『噂』だよね」というのに、私は「荻原浩の噂という本は聞いたことがある。読んだ気もする。だけど最後の1行でのどんでん返し、そんな超絶技巧みたいなどんでん返しミステリーなんて読んだ覚えはないなぁ?ということは、まだ読んだことがないのかも?」そう思って、図書館に行く予定があるという妹についでに借りてきてもらいました。

2001年と古い本ですが、読み始めたら絶対に読んだ覚えがある。企画会社の芝居がかった態度の若い女性社長や父子家庭の刑事とか覚えていました。せっかく借りてきてもらったけど、ちょっと読んだらお楽しみの「最後の1行」のどんでん返しのオチも思い出してしまうかも・・・と思いながら読み進みましたが、ストーリー自体は何も覚えておらず、最後の最後まで何も思い出すことなく、犯人も「こいつだったか」と思い、最後のラスト1行、「うわーーっ!これは!!」とどんでん返しに驚きました。

以前にもブログにも書いておりますが「あっと驚く結末を何度も楽しめる」お得な脳です。

ここまでギリギリのどんでん返しは他にないと思います。なんてったってラスト1行ですもんね。これを超えるものはないでしょう。古い本ですがまだ読んでいない方、おススメです。

それにしても、ラスト1行のどんでん返しという衝撃度の大きいこのようなものまでオチをすっかり忘れるとは・・・( ;∀;)お得な脳なんて呑気なこと言っている場合ではないかも?💦

でも、同じどんでん返しミステリーで全く忘れていないものもあります。
歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」こちらも「噂」と同じくらいの古い本で2003年。

このミステリーのどんでん返しもちょっと他にないタイプで好きです。「どんでん返しなら葉桜かなぁ」と言ったら妹が「私も!」と意見が一致しました。私がこちらはよく覚えているのは、どんでん返しを最初のほうで当てたからです。なぜ当てられたか?読んで「同じ!そこでなんとな~くわかったよね」という人いるかなぁ?

なぜ、どんでん返しがわかったのか。ネタバレになってしまうのでこれから読んでみようと思う方は下は読まないようご注意を。

主人公が昼間から自宅近くのフィットネスクラブに通っており、主人公の友達がジム友だから。冒頭が冒頭なので最初から何も意識せず主人公は若い男性だと思って読むと思います。自分も日々フィットネスクラブ通いが趣味でしたので「小説だから若い男女だけど、現実は若くても50代くらいからよねェ」と思いつつ読んだんです。その視点が最初にあったので途中で何度か「もしかしたらシニアの話じゃない?」最後で「やっぱりね!」となりました。著者の歌野晶午さんは1961年生まれ、私と同い年です。