どんでん返しのミステリーでははずれなしで面白いと思っているジェフリー・ディーヴァー。
シリーズでずっと読んでいる「リンカーン・ライム」のシリーズに加えて新たな主人公コルター・ショウのシリーズを読み始めましたが(どんでん返し)、第2作目を図書館の本で読みました。

安定の面白さでした。
どんでん返しも至るところに(笑)

主人公が身体の麻痺で動けないリンカーン・ライムと違ってサバイバル術と様々な武器の扱いに慣れた「1つところに落ち着いていられない」3兄妹の真ん中の次男坊。イケメン設定だしキャラクターが魅力的でアクションシーン満載になりそうで映画化されたら主人が喜んで観そうです。ドンパチもあるしね。ストーリーがどんでん返し系ミステリーなのでアクションシーン&ドンパチは別にいらないけどw私も一緒に観に行って楽しめるタイプかなと思います。

今回の舞台はカルト教団。
ミステリーだけでなく小説でもカルト教団が舞台のものは何冊も読んだことがありますが、カルト教団の描かれ方はみな同じですね。信者は妄信的、ひたすら献金と労働奉仕。教祖と取り巻き(幹部)は贅沢三昧飽食三昧、女好き、そして支配は殺人も厭わない暴力。海外でも日本でも同じ、現実の世界で報じられる現実の実態も同じ。現実の世界での実態を元にお話しが書かれるわけなので当たり前でしょうけど。

こういうものは、なにがしかの宗教を心のよりどころとしたいと思う善良で真面目な人、不幸な出来事で立ち直るのが難しい精神的ダメージを受けた人がターゲットで、そういう人たちの弱っている心につけ込んで食い物にする商売ですから、小説のような強い主人公が果敢に乗り込んでいくお話はスカッとします。

明晰な頭脳と深い洞察力でベッドから動けない身体で難事件を解決していくリンカーン・ライムシリーズとは真逆の能動的な主人公ですが、どちらも面白いです。父親の秘密が今作で明らかになりましたので、家族のストーリーもシリーズごとに進んでいくんだろうと楽しみです。